ご挨拶
日本スポーツ産業学会 理事長 藤沢久美
このたび、日本スポーツ産業学会理事長を拝命いたしました藤沢久美です。
本学会は、1990年に通商産業省(現:経済産業省)が文部省(現:文部科学省)の支援を得て発行した報告書「スポーツビジョン21」における「スポーツ産業の研究機関設立と大学での研究者育成の必要性」という提言を受けて設立され、歴代理事長をはじめとする会員の皆様の尽力により、国内外のスポーツ産業において重要な役割を果たしてきました。
設立以来、学際的な研究者に加え、産業界や行政機関の関係者も迎え入れ、産・官・学が連携する開かれた学会として活動してまいりました。スポーツ産業のあり方を多角的に研究し、実践的な議論を交わし、具体的な提言を行うことを使命としております。
近年、スポーツ産業はテクノロジーの進化、デジタルトランスフォーメーションの加速、健康意識の高まりなどにより、大きな変革の時期を迎えています。また、持続可能な社会の実現に向け、スポーツのSDGsへの貢献も求められています。
こうした環境の変化を踏まえ、本学会は、スポーツ産業に関する先端研究を促進し、エビデンスに基づく知見の充実と質の高い論文の発表を奨励することで、学術研究の発展と知的基盤の強化を図ります。また、企業・自治体・教育機関との協働を推進し、スポーツ産業の成長を支える政策提言を行うことで、産学官の連携を深めてまいります。加えて、国際的な研究交流を活発化させ、日本のスポーツ産業の競争力を高めるとともに、スポーツを通じた健康促進や地域経済の活性化、さらには多様性と包摂の推進など、社会的課題の解決に貢献してまいります。
本学会は、スポーツ産業の未来を切り拓くため、理論と実践の融合をさらに深化させてまいります。今後も皆様の積極的なご参画とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
スポーツ産業の発展が社会全体の繁栄につながることを確信し、改めて皆様と共に歩んでいく所存です。